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『アドバンスト・アロマテラピー―成分分布図でみるエッセンシャルオイルの科学』


『アドバンスト・アロマテラピー―成分分布図でみるエッセンシャルオイルの科学』

カート・シュナウベルト著
安部茂・バーグ文子訳
B5判139ページ
フレグランスジャーナル社
価格3200円+税
2004年11月発行

精油56種を主要成分と成分分布図で解説
中〜上級者向

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 【目次】
第1章 アロマテラピー:これまでの医療への挑戦
第2章 精油―その定義と蒸留
第3章 精油の作用
第4章 精油を使ったセルフトリートメント
第5章 精油の選択
第6章 精油の使用法
第7章 アロマテラピー:免疫系と感情そして身体を介した作用
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サブタイトルが『成分分布図でみるエッセンシャルオイルの科学』です。

科学的にアロマテラピーを学ぶためにお勧めの書籍は何冊かありますが、ある程度学習が進んで、精油の化学の基礎的な知識がついてきたらこの『アドバンスト・アロマテラピー』も一読を。

中でも香りの作用を成分分布図を使って説明している本は少ないので有用です。
NARDのアロマ・アドバイザーコースの中には成分分布図の学習も含まれていますが、さらに進んでインストラクターを目指す方にもこの本が助けになってくれることと思います。

まず、第1章の「アロマテラピー:これまでの医療への挑戦」という内容に心つかまれました。
医療に対する辛口な批評も。
現代医療も数多くの苦労の末営まれている素晴らしいものであり、この本に書かれているすべてに賛同するわけではないですが、アロマテラピーをはじめとする補完・代替療法への人々の興味は年々高まっていることは確実です。

また、第4章「精油を使ったセルフトリートメント」では、精油の毒性、精油と皮膚(精油化合物による感作の危険性、光感作性)、禁忌と特に毒性の強いオイルについて詳細に書かれおり、必読の内容となっています。


香りは、言葉がなくてもその存在だけで人の心に強く働きかけてくれるものです。
ただ空気中に漂っているだけでいい。

でも、やっぱり言葉で効果を伝えたい、となれば化学の知識は欠かせないものです。
どんな相手にも説得力ある言葉で語れるようになるには、成分の勉強もしっかりすることが必要だと日々感じています。

そうはいっても最初の頃、化学の勉強はとても苦痛だったのですけど…
今は楽しいと感じられるまでになりました。

(2009.11.1記/2010.1.27更新)

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